源氏物語『若紫』(2)現代語訳(若紫との出会い・北山の垣間見)

「黒=原文」・「青=現代語訳」
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問題はこちら源氏物語『若紫』(2)問題1

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このゐたる大人、「例の、心なしの、かかるわざをしてさいなま るる こそ、いと心づきなけれ。

その場に居た女房が、「いつものうっかり者(犬君のこと)がこのようないたずら(雀を逃がしたこと)をして叱られるのは、とても気に食わない。


いづ方へか まかり ぬる。いとをかしう、やうやう なり つる ものを。

どこへ出て行ったのか。たいそうかわいらしくだんだんなってきたのに、


からすなどもこそ 見つくれ」とて立ちて行く。髪ゆるるかにいと長く、目安き人な めり。

カラスなどが見つけたら大変だ。」と言って立って行く。髪はゆったり(ふさふさ)としてたいそう長く、見た目の悪くない人(感じがよい)人のようである。


少納言の乳母(めのと)とぞ人言ふめるは、この子の後見 なる べし。

少納言の乳母と(他の)人が呼んでいるらしい人は、この子の世話役なのだろう。


尼君、「いで、あな幼 や。言ふかひなう ものし たまふ かな。

尼君、「なんとまあ幼いことよ。聞き分けもなくていらっしゃるなぁ。


おのがかく今日明日におぼゆる命をば、何とも思(おぼ)し たら で、すずめ慕ひ たまふほどよ。

私がこのように今日明日(にでも終わりかもしれない)と思われる命を、なんともお思いにならないで、雀に夢中になっていらっしゃることよ。



罪得(う)ることぞと、常に聞こゆるを、心憂く。」とて、「こちや」と言へば、ついゐ たり。

罪つくりなことだと、いつも申し上げているのに、情けないわ。」と言って、「こちらへ」と言うと、膝をついて座った。


面つきいとらうたげにて、眉(まゆ)のわたり うちけぶり、いはけなく かいやり たる額つき、髪(かん)ざし、いみじううつくし。

顔つきは大変かわいらしい様子で、眉のあたりがほんのり美しく見え、あどけなく(髪を)かきあげた額、髪の様子はたいそう可愛らしい。


ねびゆか むさまゆかしき人かなと、目とまりたまふ。

成長していく様子を見たい人だなあと、目がとまりなさる。


さるは、限りなう心を尽くしきこゆる人に、いとよう似たてまつれ るが、まもら るる なり けりと思ふにも、涙ぞ落つる。

そうであるのは、(光源氏が)限りなく心からお慕い申し上げている方(藤壺の女御)に(若紫が)よく似通い申しているので、自然と見つめてしまうだなぁと思うにつけても、涙が落ちる。

※あらすじ
光源氏は幼いころに亡くした母(桐壷の更衣)によく似た藤壺の更衣に対して恋心をずっと持っていた。

かなわない恋であったため、満たされない思いからあちこちの女性に手を出した。

夕顔の死をきっかけに病気を患う。

病気を治すために来た寺で藤壺によく似た若紫に出合った。

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源氏物語『若紫』まとめ (若紫との出会い・北山の垣間見)

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