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万葉集「東の野にかぎろひの~」解説・品詞分解・現代語訳

「黒=原文」・「赤=解説」「青=現代語訳」
作者:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

東(ひんがし)の  野にかぎろひの  立つ見えて  かへりみすれば  月かたぶきぬ


かぎろひ=名詞、明け方の光。東の野から明け方の光が見えてきた朝の場面である。

立つ=タ行四段動詞「立つ」の連体形。「立つ(様子)が見えて」というように「立つ」の直後に体言が省略されているので「連体形」となっていると思われる。

見え=ヤ行下二段動詞「見ゆ」の連用形

かへりみ=名詞、振り返ってみること。東を見ていて振り返ったのであるから、西の方角を見たということである。

すれ=サ変動詞「す」の已然形

ば=接続助詞、直前が已然形だから①原因・理由「~なので、~から」②偶然条件「~ところ・~と」③恒常条件「(~する)といつも」のどれかであるが、文脈判断をして②の意味でとる。ちなみに、直前が未然形ならば④仮定条件「もし~ならば」である。

かたぶき=カ行四段動詞「かたぶく(傾く)」の連用形。

ぬ=完了の助動詞「ぬ」の終止形、接続は連用形。

東の野に明け方の光が出ているのが見えて、振り返って(西の方を)見ると、月は傾いてしまっている。


『万葉集』まとめ